元ヤン介護士の知佳のブログ

当ブログは創作小説及び実話集がメインとなっています。

官能小説『危ない画像』 第17話 益荒男様 作

益荒男様 作

官能小説『危ない画像』

この小説はShyrock様のご許可を頂き掲載しています。

シェアハウス 「そう言う訳なんだ。」
 話し終えた進が照れ臭そうに頭を掻いた。
 「久仁ちゃんの方も進さんとやばかったんだ。」
 雅彦が二人を見比べた。久仁子が雅彦の腰に手を回しながら頷いた。
 「うん、だから、あのパソコンの写真見た時、凄く安心したの。ほんとはパパに抱
いて貰いたくてウズウズしてたから。」
 「何でパパと。」
 「分からない。でも、マーちゃんこそ、何でママとしたいって思ったの。」
 「ママの若い頃の写真見たからかなあ。」
 「分かるかも。麻美さんって凄くきれいだから。」
 「あら、久仁子ちゃんだってとっても可愛いわよ。雅彦だって一目惚れしたんじゃ
ないの。」
 麻美が雅彦のおでこを突っついてケラケラ笑った。
 「残るは圭子のことだけか。」
 進の言葉に三人が一様に頷いた。
 話を聞いた邦宏が、圭子を自分の養子にしたらどうかと言ってきた。子供のいない
二人。都内でも一等地の家と僅かな蓄えはあると言う。自分たちが緩衝剤になる筈だ
と言うのである。それを受けて、麻美が圭子と正式に別れて欲しいと進に持ち掛けた。
 「私、圭子さんと同じ土俵で進さんと付き合いたいの。それならお互いにわだかま
り無く付き合えるかも知れないから。」
 「もっともだ。圭子の方も今更自分が正式な女房だなんて言わないだろうし。」
 すぐさま進が同意した。別居してもう五年以上になるが、戸籍上、進と圭子は夫婦
のままなのである。
 雅彦が圭子に連絡を取った。もう一度会って話がしたいと告げ、都内のホテルにス
イートを予約して全員揃って圭子を迎えた。進の姿を見て慌てて逃げようとする圭子
を久仁子が必死に引き留めた。
 「ママ、逃げないで。」
 「だって、こんなの、ひどい。」
 圭子が恨めしそうに雅彦を睨んだ。
 「何でそう言ってくれなかったの。」
 「話したら来なかったでしょう。」
 「それはそうだけど。」
 圭子が開き直ったようにソファーに腰掛けた。麻美がお茶の用意を始めた。
 「こちらは邦宏さんと和美さん。圭子に話しがあるんで来て貰った。」
 進が二人を紹介した。いぶかしそうに圭子が形ばかりの挨拶をした。
 「私達六人はこれから一つの家族として暮らして行こうと思っている。もし圭子さ
えよければ、一緒に暮らさないか。」
 進の言葉が圭子にはよく分からないようだった。
 「それって、あなたと麻美さんが一緒になるってこと。だったら私は邪魔でしょ。
それよりも、いつからあなたと麻美さん付き合ってたの。」
 「もう六年以上になる。」
 「それって、私と賢治さんが始まった頃じゃない。」
 賢治は雅彦の父親の名である。
 「そうだ。お前たちのことを俺も麻美も同時に調べようとしたんだ。それが分かっ
て、麻美が俺に連絡して来た。それからだよ、俺たちの付き合いが始まったのは。」
 「それで、私が出て行っても平気だったのね。」
 「まあ、そう言うことだ。」
 「あなた、さっき、私も一緒にやり直すって言ったけど、麻美さんも一緒なんでし
ょ。そんなの無理よ。」
 「勿論、圭子の気持ち次第だ。ただ、圭子が雅彦とそう言う仲になったと聞いたん
で、もしかしたら一緒に暮らせるかも知れないって思ってな。」
 「頭がクラクラして来たわ。つまり、私とあなたがやり直す。あなたと麻美さんも
これまで通りで、私と雅彦くんもって訳。」
 「それだけじゃないけどな。」
 圭子が改めて邦宏と和美を見た。
 「この人たちも一緒、ってこと。」
 「いずれはそうなるかも知れないが。邦宏さんは別のことでここに来て貰ってるん
だ。圭子に養子にならないかって言ってくれてるんだよ。」
 「はあ、養子ですって。」
 圭子は全然話しに付いて行けず、目を白黒させるばかりだった。
 「つまり、これは麻美が出した条件なんだが、俺と圭子が正式に別れて欲しいと言
うこと。麻美も俺の籍には入らない。麻美は圭子と同じ条件になって一緒に暮らした
いと言う希望なのさ。」
 「それと養子の話し、何の関係があるの。」
 「取り敢えず気持ちの上でやり直せるまでのワンクッションと言うところだな。今、
俺と久仁子は麻美さんの家で暮らしてるが、いずれそこも引き払って邦宏さんのとこ
ろで厄介になろうと思ってる。邦宏さんもそう言ってくれてるし、家も十分な広さだ
から、圭子は一足先にそこで待ってると言う寸法だ。」
 「あなた方と邦宏さんはどう言う関係なの。」
 「言いにくい関係さ。圭子が一緒に暮らす決心付いたら、何もかも説明する。」
 「何が何だか分からないけど、今日決めなければいけないの。」
 「出来ればな。」
 「そう言われても、まだ頭の中がゴチャゴチャだわ。」
 夕食の時間になり、麻美がルームサービスを注文した。話しが話しなのでその方が
いいと思ったのである。
 「今晩は勿論ここに泊まるのよね。」
 食事も終わり、圭子が幾分打ち解けた口調で進に聞いた。
 「その積もりでスイートを取ってある。」
 「そこが腑に落ちないの。まさかみんながいるところで。」
 「その積もりだ。」
 「麻美さんがいる前で。」
 「うん。」
 「だって、ねえ。」
 圭子が麻美の顔を見た。
 「私に遠慮しないで。私もその積もりで来てるから。」
 「何だかやばい雰囲気。もし私がうんって言えば、これからずっとこうなのね。信
じられない。」
 「やはり、すぐには無理かもな。」
 それまでニヤニヤしながら話しを聞いていた久仁子が口を挟んだ。
 「そうでもないみたいよ。嫌だったらとっくに帰ってるわ。そうでしょ、ママ。」
 圭子がちょっと気色ばんで久仁子を怒鳴りつけた。
 「子供が口を挟むようなことじゃないでしょ。」
 「あら、私、マーちゃんと同い年よ。」
 「え、マーちゃんって、雅彦くんのこと。」
 「うん。ママ、マーちゃんと寝たんでしょ。」
 圭子の顔が真っ赤になった。
 「それは、そうだけど。」
 「だったら私だけ子供扱いしないで。」
 「まったく、あなた達は全部オープンなの。」
 麻美が久仁子に代わって答えた。



<< Back / Next >>


愛と官能の美学
愛と官能の美学「シェアハウス」  image




これまでの Shyrock様 投稿作品一覧

お読みになられたご感想をこちらの掲示板にお寄せください。









A married woman who feels sexually excited

|Kaede's Room
Kaede
Kaede image
画像はクリックしていただくと拡大します。
緊縛放置あそこに薬を挿入、バイブで蓋、当然、緊縛して安静にしてます。(笑)じゃあ、バイバイ!(^^♪
×

非ログインユーザーとして返信する