元ヤン介護士の知佳のブログ

当ブログは創作小説及び実話集がメインとなっています。

まりあ 19番ホール Shyrock作

第2話

まりあ 19番ホール image

 そして金曜日がやってきた。
 8時30分に車本がクルマで家の近所まで来て、まりあを拾ってくれることになっている。
 静雄は毎朝7時に出勤するので、支度には十分余裕があった。
 多忙な夫を前にしてゴルフに行くことを切り出しにくいまりあであったが、昨晩思い切って静雄に「明日友達とゴルフに行こうと思うんだけど」とやや遠慮気味に伝えたところ、意外にも静雄は「ゆっくり楽しんでおいで。まりあが上手くなったらいっしょに周ろうよ」と言ったので、まりあはほっと安堵の胸をなでおろしたのだった。


 ゴルフバッグを担いだまりあは軽い足取りで、約束の場所へと向かった。
 歩いて7分ほどの交差点だ。
 いくらスポーツとは言っても近所の目というものがある。
 見知らぬ男性が人妻であるまりあを迎えに来ている場面を、もしも目撃されたらつまらない噂になるかも知れない。
 そう考えたまりあはあえて少し離れたところを約束の場所として選んだのだった。


 既に交差点にはシルバーカラーのスカイラインが止まっていた。
 きれいに洗車されたボディーが朝日を浴びてキラキラ輝いている。


「おはようございます」
「おはよう」
「だいぶ待たれましたか?」
「いや、今着いたばかりですよ。おっ、素敵なゴルフウェアですね」
「そうですか?ありがとうございます」
「パステルカラーが好きなんですね?」
「ええ、どちらかと言うと原色よりも淡い色が好きですね」


 市街地では少し交通渋滞に巻き込まれたが、郊外に出ると混み合うことはなく流れはスムーズであった。


「コースを周るのは今日で何回目ですか?」
「まだ2回目なんですよ。前回は素人の女性ばかりで散々でしたわ」
「ほほう、女性だけで周られたのですか。きっと賑やかだったでしょうね」
「はい、そのとおりでした」


 まりあは笑顔で答えた。


golf lesson「阿部さんは結婚されてどのくらいになるのですか?」
「2年になります」
「じゃあ、まだ新婚ですね~。ラブラブなんでしょう?」
「いいえ、そんなことないんです……」


 車本の意外な質問にまりあは少し戸惑いを見せたが、思ったとおり正直に答えた。
 会ってすぐに個人的なことを聞き過ぎたと感じた車本は、直ぐにまりあに詫びた。


「あっ、ごめんなさい。立ち入ったことを聞いてしまって」
「いいえ、別に構いませんわ」


 9月ももう半ばだと言うのに日中はまだまだ真夏のようだ。
 車本はまりあに尋ねた。


「気温がかなり上がってきましたね。クーラーを強くしましょうか?」
「いいえ、大丈夫ですわ。あ、先生?」
「なんですか?」
「変なこと聞きますけど、ゴルフってどうして18ホールなんですか?」
「ははは~、確かに10とか20じゃなくて中途半端ですよね。12進法や16進法にも当て嵌まらないし」
「ええ、以前からどうしてなのかな?って気になってまして」
「そうなんですか。ゴルフの1ラウンドが18ホールになった経緯は色々な説があるのですが、一番有力な説はとてもユニークなんですよ」
「まあ、どんなお話かしら?」
「ええ、ゴルフの発祥の地はスコットランドのリンクスと言うところなんですがね、ここは海岸沿いで北風が強くてとても寒いところなんです。ある日とある老ゴルファーが、ラウンド中、スコッチウィスキーの瓶をポケットに入れ、ティーインググランドに上がる度に瓶のキャップに注いで飲んでいました。そのウィスキーの1瓶は18回のキャップでなくなりました。ちょうど潮時だし、この辺で上がろうと言うことになり、これがきっかけで18ホールになったと言われています」
「まあ、けっさくですわ。まるで嘘みたいな話ですね~」
「はっはっは~、でもこの話が一番有力なんですよ。でも実際の話、ボトルを1本飲んでしまってゴルフができるのかどうか……?」
「その老ゴルファーは底なしの強さだったのかも知れませんね」
「おそらくそうだったのでしょうね。因みに、ウイスキーの1杯もゴルフの1打も”ワンショット”って言うでしょう?」
「そう言えば、どちらもワンショットっていいますね」
「ウィスキーのワンショットはここから来てるんですよ」
「へ~、そうだったのですか。初めて知りました」
「で、この話、まだ続きがあるんですよ」
「へ~、どのような?」
「その老ゴルファーは、当然、続きの19番ホールには周りませんでしたから、ティーインググランドではなくクラブハウスのバーカウンターでスコッチウィスキーを飲む、というのが彼にとっては19番ホールだったわけですね」
「今、ゴルフ場に19番ホールってあるんですか?」
「予備ホールとしてはありますが、普通は使わないですね」
「そうなんですか」


(キキ~~~ッ)


「あ、着きましたよ」



愛と官能の美学
愛と官能の美学「まりあ」  image
超美人専業主婦 まりあ image





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まりあ 19番ホール Shyrock作

第1話

まりあ 19番ホール image

(カキ~ン!)


 ボールは鮮やかな弧を描いて真っ直ぐにマークポイントまで飛んでいった。


「ナイスショット!」


 フォロースルーの状態で弾道を見つめるまりあの後方から男性の声が飛んで来た。
 まりあは振り返って、ニッコリと笑顔を返した。


「阿部さん、かなり上達しましたね」
「まあ、嬉しいですわ。先生にそういって貰えると」


 阿部まりあ(27歳)は、2ヵ月前からゴルフ練習場に通い始めていた。
 結婚して2年になるが、夫の静雄(34歳)が多忙で毎晩帰りが遅く、会話を交わす機会も少なくなっていた。
 当然、夜の営みもかなり間隔が開き、たまにまりあの方から求めた時も「疲れてるんだ。眠らせてくれよ」と言って求めに応じないことも多くなっていた。
 新婚2年目ともなれば、新妻も性の歓びを謳歌する頃なのに、夜の営みが遠ざかってしまうと、燃える身体を持て余しつい自らを慰めることもしばしばあった。
 まりあはそんな日頃の鬱積を晴らすためにゴルフを始めたのだった。
 スポーツジムに通うことも考えたが、室内ではなく太陽の下で気分を発散したいと思った。
 まもなく友人の紹介もあって、市内のゴルフ練習場に通うことになった。



 まりあを担当したのは車本光一(29歳)というインストラクターであった。
 どこかしら一世を風靡したジャニーズ系音楽デュオの一人に似ているように思えた。
 ただ車本の方がもう少し渋く、大人っぽい雰囲気が漂っていた。


 まりあは球を100発ほど打ち込んだ後、小休止した。
 滝のように流れる汗を拭きながら、熱心に車本の講義に耳を傾けた。
 今日の講義は『フォロースルー』についてである。


「フォロースルーは、インパクト以降、両腕がほぼ地面と平行になるまでと定義しています。インパクトのレッスンで説明しましたようにフォロースルーは、ダウンスイングから始まる上体の捻転の解放の連続運動の延長であり、クラブはインパクト後もそれまでの勢いそのままにスイングを続けます。したがって、フォロースルーにおいて、何かを意識するということは、意図的にボールを右、あるいは、左に曲げようとする時以外はありません。もし、ドローボールを打とうとするなら、クラブフェースを早めにクローズにしなければなりませんし、逆にフェードボールを打つ時は前腕の回転を遅らせぎみにしなければなりません」
「……」


 まりあとしては正直言って車本の講義は少し難しかった。


「じゃあ、ちょっとクラブを握ってみてください」
「はい」


超美人専業主婦 まりあへのゴルフレッスン 口頭での説明よりもやはり実践に限る。
 まりあは5番アイアンを握った。
 背後に車本が回り込み、まりあの腕を掴み説明を始めた。


「阿部さんの場合、スイングした後、このように右肩が下がってしまうんです」
「そうなんですか」
「そこのところを直さないとなかなか上達しませんよ」
「はい……」


 車本が急接近したことによって、彼の胸がまりあの背中に触れた。


(わっ……)


 着痩せするのか一見細く見えるが、想像よりも遥かに筋肉質だ。
 とは言ってもボディービルダーのようなマッチョではない。
 そんな車本が耳元で囁くように説明するものだから、息遣いまでが伝わり妙な気分になってくる。
 まりあは何だか恥ずかしくなってしまった。
 息が掛かるほど至近距離で囁かれたことなど最近はほとんど記憶がない。
 決してうなじを愛撫されてるわけではないのだが、まるで男性から愛撫を受けているような錯覚に捉われた。
 そのせいもあって、せっかく車本が熱心な指導をしてくれているのに、まりあの耳にはほとんど入っていなかった。


「要はボールをヒットさせようなんて思わないで、振り抜くイメージでショットすれば驚くほど良くなるんです。分かりましたか?」
「え?あぁ、はい…分かりました……」


 まりあは少し遅れて間の抜けたような返事をした。
 車本はまりあが真剣に説明を聞いていないことをすぐに察知したが、それについては一切触れなかった。


「少し疲れたようですね」
「はい、少し……」
「じゃあ、今日のレッスンはあと50発打って終わりにしましょうか」
「はい、分かりました」
「あ、そうそう。今週の金曜日、僕の友達夫婦といっしょにコースを回ることになってるんですけど、もし良かったらいっしょに回りませんか?」
「え?私などがおじゃましてもいいのですか?」
「ええ、来てくださるならとても嬉しいです。実はメンバーに矢野プロが入っていたのですが、急遽オーストラリア遠征が決まってその準備のためということで断って来たんですよ。で、穴が開いちゃって……」
「でも車本先生をはじめ、皆さんお上手な方たちばかりでしょう?私なんかが混じるとリズムが狂っちゃうんじゃないですか?」
「いえいえ、それはないですよ。友人夫妻と言うのはどちらも別にプロゴルファーじゃないんです。旦那の方が学生時代の友人で今はふつうのサラリーマンなんですよ。だからレッスンとかそんな堅苦しいものじゃなくて気軽に回りませんか?スコアなんて関係なしで」


 まりあは車本の誘いを素直に喜んだ。
 ゴルフのレッスンを受け始めてから、一度だけ友人たちとコースを回ったことがあるが、メンバーにこれと言った上級者がいなかったために散々な結果に終わった苦い経験がある。
 やはりメンバーに1人くらいは上級者がいないと、上達は望めないのだろう。


「ありがとうございます。私でよろしければぜひお供させてください」
「えっ!いいのですか?平日だし、どうかな?って思ったんですけど、いっしょに行ってくださると僕も大変嬉しいですよ」
「専業主婦ですし、それに子供がいませんので大丈夫ですよ」
「そうなんですか。これで僕も鼻高々ですよ」
「え?どう言う意味ですか?」
「ええ、実はね、その友人から先日『車本は恋人もいないし、連れてくるのはどうせ男だろう?もしも美人を連れてきたら昼飯を奢ってやるよ』って言われましてね。で、超美人の阿部さんを誘ってみようかと」
「え?超美人?それなら私は役不足ですよ」
「そんなことないです!絶対ないです!阿部さんは絶世の美人じゃないですか!」
「まあ、そんなぁ……それは言い過ぎです……」


 半分は世辞だと思っていても、やはり褒められるのは嬉しいものだ。
 まりあは車本の一言を素直に喜んだ。



愛と官能の美学
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官能小説 『ありさ 義父の視線』 第5話 (最終話) Shyrock作

野々宮ありさ(役名 湊川ありさ)


「義父の油断」
「ありさ、かわいい……」


 最初から最後まで寝バックだけで貫き通し、果てた後うなじにキスをしながらささやく諭。
 惹かれることなどあり得ない相手だが、一度結ばれてしまうと不思議なことに奇妙な親近感が生まれる。
 だけど素直になんかなれるはずがない。


「お義父さんなんか嫌い……」
「ありさ、すまない。だけど私はおまえが好きなんだ。だからどうしてもおまえが欲しかったんだ。あまり抵抗しなかったよな、ありさも」
「……」


 諭の言葉に罪悪感と脱力感が身体を巡った。
 抵抗しなかったわけではない。
 できなかったのだ。
 こけて、うつむきになって、覆いかぶされて、挿し込まれて……
 正直すごく気持ちがよかった。力が抜けてしまった。
 心の奥底ではやめて欲しくないなんて思ってたのかもしれない。
 しかし挿入されている最中、頭が錯乱していたので、その時の気持ちが思い出せないというのが本音であった。


「ありさ、時々でいいからこれからも愛し合おう?」
「そんなの無理です……」
「あんなにいい声を出していたのに、それでもダメなのか?」


 うなじに舌が這うと、つよく吸われたところに痕が残った。


「キスマークつくから、やめてください……」
「あっ、すまない……つい夢中になってしまって……」
「……」
「無理だと言っても、私じゃなければ満足できないようにするしかないな?」
「……?」
「ありさ、いいか」
「……えっ?」


 諭はうつむけになっているありさの肩をつかむと強引に身体をひっくり返した。


「そんなっ……」


 六十を過ぎたと言っても力は衰えていない。
 仰向けになったありさの向かって右側の乳首に舌先を転がせる。


「あぁん……!」


 少し甘噛みをするとありさの身体が弾けた。
 そのまま吸い上げる。


「いやっ!……お願いです!」


 もう片方の乳房を、左手で揉みしだき、人差し指で乳首を転がして、そしてはじいた。


「んあっ、お義父さんっ!」


 諭は思った。


(私を受け入れろ……)


 そんな思いを込めて両方の乳房を攻め続ける。
 たわんだり、ゆがんだり、指の隙間からこぼれたり、無秩序に形を変える様子を見つめる。
 それは諭にとって至福のひとときだった。
 しかし、諭にとってそこが最終目的地ではない。
 諭は、ある程度ふくらみを堪能した後、右手をありさの下半身へと滑らせた。
 自身の肉欲の象徴をありさの割れ目にあてがい、一気に腰に力を入れた。
 年齢に不相応な恐ろしいほどの回復力といえる。
 ほんのわずかな抵抗感が諭をときめかしたあと、肉根はニュルリと、温かくて柔らかい、うごめく花芯にすっかり呑み込まれてしまった。


「んぁっ……はぁんっ……!」


 弓なりにのけぞるありささんの肉体。
 端正な顔が苦悶でゆがむ。ありさの腰を両手でつかみ、諭はさらに奥まで突き上げる。


「ひぃっ! あぁっ! おとう……お義父さん……ダメぇ~~~っ!」


 諭の体重を押しのけることができず、ありさはシーツをぎゅっと握る。
 腋の下のくぼみが汗で濡れていた。鎖骨がくっきり浮き出ていた。白く細い首に長い髪が絡まっていた。


「はぁはぁはぁ……私の回復力は凄いだろう?」
「……は……はい……すごすぎます……!」
「この歳になってセックスなどもうしないだろうと思っていた……」
「……」
「はぁはぁはぁ……ところが、ありささん、あんたが私を復活させた」
「そんな……ああっ……」
「魅力的な女が相手だと男はすぐに回復する……はぁはぁはぁ……」
「そんなこと……あぁっ……あうっ……!」
「そんな勝手な生き物なんだよ……おおっ……いいぞ……気持ちいいぞ……!」


 諭はありさの女体に酔いしれた。
 久しく忘れていた。
 交わりが与えてくれる狂わしいほどの快感。
 たけりくるう肉根。


 諭は腰を動かし始めた。最初は注意してゆっくりと始めたが、徐々に加速させていく。


「あんっ、はぁっ、やっ、やめてぇ……お義父さん……隆志さんが帰ってきます……!」
「あいつはずっと残業続きだよ。今日も遅いはずだ」


 ありさの壺が肉根にまとわりついてくる。
 思ったとおりの名器だ。
 狭く、しかし伸縮性に優れ、緊張と弛緩の緩急で肉根をさすり、こすり、刺激する。
 ザラザラした部分が亀頭を刺激するような感触が諭を襲う。


(数の子天井とはこのことをいうのか。名器の女と巡り会えて隆志は恵まれている。しかしあいつはまだ気づいていないのかも知れない……ありさが名器であることを……)


「んっ……はぁんっ……あっ……そこ……だめぇ……お義父さん……いけないわ……!」


🌗🌗🌗


 ちょうどその頃、玄関扉のシリンダ錠に鍵を差し込む音がした。
 残業続きの隆志が今日は珍しく仕事を早めに切り上げて帰宅したのだ。
 くんずほぐれつの真っ只中の二人には開錠する音など聞こえるはずもない。


「ただいま」
「……」


 返事がない。


「風呂にでも入っているのかな?」


 土間で靴を脱いだ隆志は、玄関に上がった。


「ただいま~」


🌗🌗🌗


「ありさ、行くぞ!」
「ひぃっ! お義父さん、いやっ!」


 高ぶる感情を抑えきれない諭は、腰を激しく動かす。


「おおっ!出る~~~!」
「抜いてぇ~~~~~!」


 強い締めつけが諭を一気に頂点へといざなう。
 必死に腰を動かす諭。ありさが弓なりに身体を反りかえらせる。
 諭の肉根がぶるんっと震えた瞬間、リビングのドアが開いた。




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野々宮ありさ(役名 湊川ありさ)





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