元ヤン介護士の知佳のブログ

当ブログは創作小説及び実話集がメインとなっています。

老いらくの恋 ~奔放過ぎる妻~

 あの日の情事以来時々メールはするものの聡美からは何の返事も来なかった。
余程電話をかけようとも思ったが聡美もそれなりに忙しい身、生活の邪魔だけはしたくなくてそれもやめた。
お互いの意思がはっきりし、安心しきったのか。もう半年以上休みを取って帰ってきてくれることもない日々が続いた。


最初は悔やんだり諦めたりもしたが、それも絵の制作に没頭するうちにいつしか忘れはじめていた。
そんな日の午後、突如康祐の携帯が鳴った。
聡美からだった。驚きとともに心が躍った。


仕事が立て込んで休みが取れなかったが、季節外れの夏休みをくれたから帰る。迎えを頼めないかというものだった。
もちろんOKだった。
バス停で出迎えた。「久しぶりだな、元気そうでよかった」


「ごめんね、あれから職場の後輩が何人か辞めてしまって、新入社員教育に連日駆り出され暇がとれなくて・・・」
「わかってたよ。お疲れ様」
母の弥和が多分話してくれていたとおもうのだが康祐の耳には入らなかった。本当は逢いたくて、声が聴きたくてしょげ返っていたことを敢えて聡美には言わなかった。


迎えを電話で直接頼んできたのは、相変わらず母親が体調不良で精神が不安定になり帰る連絡を入れかねていたからだと聡美はいう。
その言い訳を康祐は素直に受け止めた。
今回休みに合わせて急に帰ってきてくれたのも、夫婦性活の真似事をしたかったからだと思うことにした。


聡美は母に遠慮してか今回はホテルに予約を入れ実家に泊まらなかった。
休みも滞在3日間と土日を含め僅か2日の有休を取っただけでとんぼ返りし、計5日間の休み明けには仕事が終わってからの新人教育が深夜勤帯にかけて行われる計画だと言った。
つまり、このわずか3日間が聡美にとって受胎可能な日だと、これしかチャンスが取れなかったと康祐に暗に告げてくれていた。


仕事が終わってすぐに駆けつけたという聡美はホテルに入るなりシャワーを浴び、備え付けのバスローブを身に着けた。
一見し8ただけで随分変わったなと思った。
職場でお局様と陰口をたたかれ、憔悴していた顔つきもふっくらとし、肌艶もよく婚約したという女の自信に満ち溢れているかに見えた。


「ちょっと見ない間に一段ときれいになったな」
「えっ、それってお世辞? ・・でもうれしい!」
聡美は素直に微笑んでバッグから数枚の写真を取り出して見せてくれた。


自撮りもあったが、多くは友達に頼んで写してもらったという。
「へえ~、こんな部屋に住んでるんだ… んで休みはこんな場所に出かけるんだね」
「休みに出かけたんじゃないよ。お昼の休憩時間に無理に誘い出し、食事に行った先で撮ってもらったの」


ソファーで聡美に寄り添い写真を見ながらシャワーを終えた女の香りを肌身に感じ昂ぶりを覚え始めていた。
だがショートサイズのバスローブからのぞく胸のふくらみや足を組んで座った太腿のあたりまでもが妙に気にかかる。
「こんな角度からみる聡美はなんだか妖艶に見えるね」欲しくてたまらず、つい本音が口を突いて出た。


「ふふっ、お待たせしてる間我慢できなかったんだ。浮気しなかった?」
「…馬鹿なことを言うな」怒鳴りはしたが図星だった。聡美から返事が来ず、深夜に知り合いの女から誘われた夜は正直迷った。忘れかけていた女の良さを聡美が思い起こさせ、艶めいた声で同じオンナという艶めいた何かに誘われるともう、怒張が始まって困った。
「ホントにそうかな…」敏感に感じ取った聡美の目がチラチラと康祐の下半身に注がれる。それを隠そうと康祐は康祐で躍起になって写真の話題に触れようとする。


聡美の右手が康祐の左膝を這い、豊かな胸のふくらみを押し付けるように身体を持たせかけてきた。
その格好でシャツのボタンをひとつ、またひとつと外していく。
「お、おい」


「ふふっ、まだ早すぎるのとでも言うつもりなの?」
駅に迎えに行ったとはいえそこから先は運転中で、ホテルに着いたら肝心の聡美はさっさとシャワー室に消えてしまったからまじまじと彼女を観察できた時間と言えばものの数分。前回の失敗を払拭し汚名挽回するにはいささか心の準備が出来ていなかった。
「康祐さんとは婚約したっていうより遠距離だけど籍を入れたも同然の、いわば夫婦でしょ?」


まさかのことを簡単に言い切ってくれる。うれしいような、それでいて責任感が重くのしかかってくるような気がした。
上着をスルリと頭越しに抜き取られた。
ズボンに手がかかり、押し下げられる。


トランクスの縁から僅かに肉茎が頭をもたげ聡美目掛け顔をのぞかせていた。
前にしゃがみ込んだ聡美は康祐を見上げ、にこっと笑った。
おもむろに銜え込んでくる。


口だけで肉径を頬張り、ゆるやかに顔を振りながらバスローブの紐をほどいて肩から落とした。
するりとおちていくはなから、なだらかな肩がこぼれでる。
上から見ただけでも乳房や乳輪が豊かになっているのがわかる。


聡美は徐々に康祐の両足を押し広げ身体を割り込ませ両手で腰を撫で廻しながら肉径を唇と舌でしごいてくる。
腰がとろけていくような快美感の中で、不意に強い欲望が湧きあがった。
前回帰ってきたときより幾分長くなり、染め色も本来彼女が持つ自然色の濃い黒に近くなった頭髪を掴んで顔を固定し、腰を振って分身をぐいぐいと打ち込んだ。


「ぅうううっ」
辛そうに眉根を寄せながら聡美は懸命にこらえている。
久しぶりに会った新妻になぜこんなことをしているのかわからなくなった。


実家を離れ都会で一人暮らししている間に関係を持った漢達への嫉妬か、それとも自分のものになった聡美という女への安心感か。
猛烈に押し込んでおいて顔を引き剥がす。
肩で息をしながら咳き込む聡美に「ごめん、悪かった」康祐は素直に謝った。


「ううん、いいの。康祐さん、この前は大人しすぎて出せなかったでしょ? 漢の人ってこんなことあるんじゃないかって・・・ひとりっきりになったときちょっと勉強しちゃった。ねえ、ベッドに行かない?」
康祐がベッドのふちに腰を下ろすと聡美が身体を寄せてきた。
何をするのかと見ていると、盛んに胸を押し付け左右の乳房で屹立を挟み込もうとしている。


「お、おいおい」
「会えなかった間の分、今日うから3日間、たっぷり味わってもらうの」
はにかむように言って、聡美は肉棹を深く双乳の谷間に迎え入れた。


左右から乳房を押してギュッ、ギュッと揉み込んでくる。
ぬめるような乳肌がまとわりついてくる。
ソープならいざ知らず、妻とは言え素人にパイズリなどされたのは初めてだった。


己の分身を擦られるのは気分がいいが、これを最初に聡美にさせた漢との情交を思うと怒りが込み上げてくる。近くで暮らせないだけに心配で胸が張り裂けそうになる。欲情してしまい自分を深夜に誘おうとした時のようにその時もその漢を聡美の方から誘ったことだろう。そしてこれを覚えた。その情景や行為を連想し異様に昴まった。
「ふふっ、大きくなってきた。康祐ったら変な妄想してたんでしょ?」
懸命に奉仕してくれる聡美を見つめる目がギラついていたことを悟られたような気がして康祐は慌てて目をそらせた。


「違った?」
からかうように言うと聡美は乳房の間からにょっきりと顔を出した亀頭を舐めてきた。
「うふふっ、先端から甘い液が出てきた」


微笑んで、今度は亀頭冠まで咥え、顔を上下に打ち振る。
「おおおぅぅ、むむ・・・」
たまらなくなって康祐はベッドに両手を突き腰をせりあげた。


下腹部に柔らかくまとわりつく乳肌と、ほどよく温かい口腔の粘膜に包まれ苦悩から至上の愉悦に変わった。
亀頭を舐めながら見上げる聡美の表情が、亀頭が充血しカリ首をもたげ変貌するにつれ、やさしさから妖艶さに変わっていた。
「聡美・・」
「うん」


「あっ、いや。なんでもない」
打ち込みたくなって聡美の腋に手を伸ばし、抱え上げるようにしながら後ろを振り向くとベッドの枕元が全面鏡張りになっているのに気付いた。
「ここに上がって…」


腕を引いてベッド上で四つん這いにさせた。
背後から乳房を揉みしだく。
乳白の女体と浅黒い康祐の身体が獣の交尾状態で重なって鏡に映っている。


真っ白な臀部を鷲掴みにし、打ち据えてとば口を割って先走りが始まった切っ先を挿し込もうと構えている姿が隠しようもなく映っている。
「ぁあああ、ダメ、待って。これ恥ずかしい・・」
聡美が目を伏せて腰をくねらせた。夫婦性活を始める最初の儀式、交尾の体形が明るい照明の下映し出され、あからさますぎて神聖と言うより卑猥に思えたのだろう。


「見るんだ。ちゃんと繋がった瞬間を!」
おずおずと視線を上げた聡美だったが耐え切れず、恥ずかしさのあまり顔を伏せた。
いきり立った棹で聡美の潤んだ部分を軽く撫でてやると、やがて意を決したのか顔をあげ視線をとどめて魅入られたように鏡に映ったもうひとりの自分と向き合った。


康祐は右手を臀部から滑らせるように聡美の下半身に移動させ翳りの底をいじった。
乳房を先に亀頭で痛めつけられ、今度はまた下腹部をいたぶられ、聡美は「ああ・・」と艶めかしく喘ぎ腰を揺する。
「いやらしい表情だよ、聡美。そんな顔ができるほどここを使われてたのか?」


「そんなことない、こんなの初めて…だから…」
恥じらいの表情を全身に浮かべ聡美は顔を伏せ・・しかしさらに腰を上に突き出した。
「聡美は思った以上にスケベだな」


図星だったようで、康祐に悟られまいとそれまで誘い続けた動きがこれで止まった。
だが、この言葉が聡美に過去の漢との情交を思い出させたのか下腹部は正直に反応し始め潤みが一気に増していった。
康祐は仇を討ちたかった。どこが一番弄られ感受性が高くなっているのか、尚も棹の先端で翳りをなぞった。


なぞりながら聡美の反応を見、ここぞと思う点に行き当たるとその都度「こうされたのか?」と聞いた
聡美は強くかぶりを振った。「早く!入れてちょうだい。お願いだから・・」
聞かなかったふりをした。康祐はなおも翳りの奥底の漢の正体を見極めようと亀頭先端で探る。その間にも指の腹で乳首を責め、舌を背中の窪に這わせた。ただ唯一、下腹部だけは亀頭をあくまで使った。


亀頭冠が幾度か陰核周囲を弄ぶうちに聡美の身体がガクガクと戦慄を始めた。
「あん、ダメ・・・そこは。お願い止めて!」
みるみるうちに亀頭冠に引っかかるがごとく陰核が尖りクッキリと形作った。もうどう間違ってもそれが膨らみきった陰核に間違いはないようがないほど盛り上がってしまっていた。腹部は波打ち、目の前の臀部はピンクに染まってビクンビクンと震え陰唇は先ほどから盛んに棹を舐る。熟し切った女の苑がいつものように漢の挿入を待ちわびて悶えている。


「こうされながら逝かされてたんだな?」堪えかねた聡美が頷いた。陰核を執拗に亀頭冠で弄ばれ逝かされていた。康祐の下腹部はかつての漢と絡み合ったの妄想で乱れ逝ききった聡美の花弁から溢れ出た液を擦りつけられヌルヌルになってしまっている。


 欲しくてすがりつく聡美を、嵩にかかって極太の逸物の亀頭冠で陰核を責め立て、聡美が逝ききるまで挿入してくれず、終われば終わったで弱みに付け込まれ小遣いを要求され続けたと正直に吐いた。
「ごめんなさい・・・ 怒るよね、こんな女」康祐は先ほどから亀頭の先端を花弁の入り口にピタリと押し付け告白を聞き入った。この機会を逃しはしない。それならなおのこと、過去なのかつい昨日までのことなのかわからないが聡美を辱めた漢からこの際奪い返してやろうと思った。


「康祐さんがこんな格好させるから…」
聡美のふしだらさを非難しながら、それをあえてこんな場所で征服しつつ吐かせる自分に満足していた。
乳房を掴み聡美の上体を引き上げると腰を後ろに引き寄せ、突き出された双臀の隙間に先ほどから添えていた屹立を一気に沈み込ませる。


「うっ、はあぁぁぁ・・」
シーツを引きむしるようにしながら聡美は上体をのけぞらせた。
尻が上向いて奥深く挿し込みを要求してくる。


ふたりとも逝きそうになる、間一髪の線上にいてかろうじて踏みとどまっていた。
射出が近い、その十分すぎるほど腫れあがった怒張を慎重に斜め下から上に突き上げるように挿し込んでは引き抜いた。早すぎる射精は聡美を漢の元に引き戻す結果につながる。なにがなんでも聡美の肝心な部分を探し出しそうなる前に胤を注ぎ込みたかった。
背中をしならせた女の後ろに康祐が映っていた。


繭は白髪が混じり輪郭さえ不明瞭になっている。それ以上に、聡美を好きになった頃の自分はボディービルで鍛え上げた筋肉が自慢だったのに、今は弛み見る影もない。
その老人が適齢期をわずかに過ぎたとはいえモデルの美女の膣を突き上げている。
自信を持て、今日こそ聡美が待ちかねている胤を奥深く送り届けるんだと熱い血潮が腹の底からうねり上がってきていた。


全身をできる限り密着させるべく背中に覆いかぶさり腹部に手を廻し掻き抱き身体を九の字に曲げてストロークのピッチを上げていく。
「あん、あん、あああ・・・」
聡美の洩らす喘ぎが部屋中に響き渡った。その時だった、聡美の膣の奥深くに変化が起こった。先ほどまでなかったコリコリした突起が現れ、それに向かってしきりに肉球が棹を引っ張り込み始めた。


母のいる実家での逢瀬と違い、誰に聞かれることもなく声が出せる。開放感の喜びの中、康祐と繋がり胤を貰い受けに来ていた。
腰を強く聡美の壺に打ち付けるたびに皺袋がどこかにぶつかる気配がした。聡美の律動からそれがどうやら陰核と見当をつけた。
「聡美、さ・と・み・・」
「・・康祐さん、逝きそう・・はやく・・・お願い出して!!」


手を伸ばし掻き抱く乳房の先端の蕾がこれまでになく尖って放出を待ってくれている。
その感触を確かめたとき、陰嚢がギュッと縮み上がり精管を搾り上げたと思う間もなく熱いマグマが駆け上がってくる気配を感じた。
(出してやる。今度こそ聡美の中に飛沫かせ、孕ませてやるんだ)


腰を掴み直し、のけぞりながら反動をつけ一撃を叩き込んだ。
「あっ、ぁあああぁぁぁ、ちょうだい・・」
「受け取れ!聡美」


腰の軋みも忘れてぱんぱんと全力で怒張を叩き込んだ。
「あっ、あっ・・・イクぅ」
「おおおぅ・・」


もはや中途で洩らすわけにはいかないと最深部に亀頭を送り込んだまま子宮頚部をねじりあげたときに濁液がしぶいた。
ツーンとした射精感の中で中折れ前に最後の突き入れを子宮目掛けて行っていた。
蕩けた肉球が痙攣を繰り返しながらしきりに分身を締め付け奥に引っ張り込もうとしてくれていた。


分身の中に残った一滴までも奥に呼び込み外に漏らすまいと裏筋をヌメヌメとなぞってくる。
(これだ、聡美のこれが欲しかったんだ。)
全身にしびれが走り腰が疲れと興奮のため震えている。


昇りつめた聡美が四つん這いを保てなくなり崩れ落ちた。
しゃがんで上向きにしてやると、残滓を称えた目を向けてきた。
目の端に、聡美の花弁から流れ落ちる白濁を見た。


老いらくの恋 ~ふたりだけの夜に~

 いよいよ明日は帰るという最後の夜、深夜になって聡美は康祐の寝室に潜んだ。
「ごめんなさい、寝てた?」
「なんだ、聡美ちゃんか。どうしたの?」


康祐が口を開いた途端、聡美が悩ましそうに覆いかぶさってきた。「ずっと待ってたのに、何もしてくれないから……」目に涙をためていた。
康祐をあおむけに寝かせると足の間にしゃがみ込んで肉茎に手を伸ばしてくる。
だらんとした肉茎をつかんで振り回した。


強い刺激を受けて先ほどまで日干しの椎茸のように縮こまっていた愚息にわずかだが力が漲る気配がある。
打ち振られむくりとした肉茎をいきなり頬張ってきた。
分身をぴっちり締めた唇で包んで大きくスライドさせる。


中途半端に膨らみ始めた肉茎を吐き出すと唾液にまみれたソレを握りしごき、亀頭の先端に指を這わせながら太腿にキスをする。
「ごめんね、本当は・・」言葉にならなかった。
「変に謝らないで、何年も想ってくれていたなんて、ぜんぜん気が付かなかったわたしが悪いんだから」
聡美はいったん顔をあげ垂れかかるヘアをかき上げた。


それから裏筋を舐め下ろした。
陰嚢の付け根まで舌を届かせ丹念に舐めてくる。
片方の睾丸を含んで音を立てて吸い上げ、ちょろちょろと舌先でくすぐると吐きだした。


「足をあげるよ」
あの日とは逆の体勢を取らされた。
康祐の足を持ち上げ膝が床に就くほど屈曲させ、あらわになった蟻の門渡りをぽってりした唇から延びる可愛らしい舌で舐めてくる。


顔を埋め尽くしぽってりとした魅惑的な唇から延びる舌先がアナルと陰嚢の間を這いずりまわる。
その間にも柔らかな手のひらで包み込んだ肉茎を扱かれているので分身はあっというまに雄たけびを上げ始めていた。
「今だ、来て!」


康祐は思わず聡美に向かって催促した。
聡美が股倉から顔をあげ康祐を見た。
枕元の明かりに照らされた聡美は首から上をピンクに染め、下腹部に跨ってくる。


心配なのかその間も硬直の根元をつかんで離そうとしない。
ともすれば中折れになる愚息を懸命に扱きながら自転車にでもまたがるかのごとく仕草で花弁に切っ先を導きそのままゆっくりと腰を落としてきた。
よほど欲しかったんだろう、一度目などあてがいそこねぬるっと滑って弾かれた。


もう一度、今度は慎重に腰を沈めてくる。
挿入部分を覗き見ながら切っ先を肉孔に押し当て、怒張の先端に溢れかえった愛液を塗りつけるかのごとく軽く左右に揺さぶるようにして腰を落としてきた。
硬直がとば口を切り開き、めり込んでいく確かな感触があった。


「うあっ・・・」
聡美は声を上げ、上体をのけぞらせながら膝下をぺたんとシーツに突いた。
分身がぐぐっと奥まで飲み込まれていく。


「おおぅぅぅ」
康祐の口から思わず声が出た。
念願だった己のシンボルが憧れつづけた聡美の膣を深々と貫いている。


漢が感じえる最高の悦楽というにふさわしい瞬間だった。
聡美恋しさのあまり、他の女から声がかかってもその気のないような顔をして孤独を貫いてきた。
このぬめっとした感触を久しく味わっていなかった。


「いいの、いい・・・感じる。奥まで届いてる・・・ああ、やっ・・・動いちゃう、腰が・・・あぁん、あん」
聡美はほぼ垂直に上体を立て腰から下をくいっ、くいっと強弱をつけ揺する。
分身は狭隘な肉路で揉み抜かれ「くううぅ」と康祐は奥歯を食いしばった。


「いいの?康祐さん、これでいいの?」
快楽に苦痛に顔を歪ませながら聡美が、それでも康祐を気遣い聞いてくる。
もうかれこれ20年、おじさんと呼ばれ諦めきっていた矢先にこうやって名前を呼ばれたことが何故かくすぐったかった。


「ああ、とてもいいよ……こっちに……」
沙織の上体をやさしく引き寄せ乳房を掴んだ。
下を向いた乳房が康祐の胸に触れ、それがたわわな量感を伝え益々怒張を募らせた。


粘りつくようでいながらその柔肌は指を跳ね返してくる。
「ああ、とろけそう」
喘ぐように言いながら聡美は腰を使う。
後ろに突き出した尻をきゅっ、きゅっと鋭角に打ち振る。


「いい?これでいいの?」
「ああ、素敵だよ」
「お母さんより……いい?」


突然の質問だった。
康祐は返事に窮した。
聡美の母、弥和とは確かに一時期関係があった。


だがそれはふがいない夫の稼ぎを補い、聡美たち姉妹の生活を守るための芝居だった。
その芝居に付き合わされるうちに弥和は不貞と家族から疎まれ精神を病み周囲の誰からも見放され今に至っている。
「…お母さんのこと気にしてたんだ。お母さんは介護対象だって聡美ちゃんもわかってたんじゃなかったのか?お母さんから奪いたかったのか?」


「うん、ずっと考えて、でももう諦めてた」
そういって聡美は抱きついてきた。
ピッタリと上体を合わせ腰だけを持ち上げる。


その姿勢で腰を上下させるので肉茎が擦りあげられる。
「ううっ、くう・・」
亀頭冠を刺激される快感に耐えがたく、目を閉じ力いっぱい奥歯をかみしめ辛うじて歯列から息を吸う。


すると、柔らかな唇が重なってきた。
聡美は康祐の亀頭を解放するとキスをしながら足を伸ばし康祐の身体の上で豊かな肢体をゆらめかせた。
長いキスが終わり聡美が顔を上げるとふたりの間に唾液の糸が伸びた。


「康祐さん」
「うん、なに?」
「ふふっ、呼んでみたかっただけ……」


聡美にとって母は単にライバルであったかもしれないとその時になって思った。
沈黙を破ったのは聡美からのキスだった。
もう考えるのはよそう。今はそんな時じゃない。


焦がれ続けた聡美にいつまでも責めさせるわけにはいかない。
自分でも責めたくなって繋がったままくるりと身体を入れ換えて上になった。
組み敷いている間に思考が蘇ってきていた。


太腿を十分に開かせ割入って上から押さえつけるようにして熱棒を芯に打ち込んだ。
愛液が絡みついた恥部同士が打ち付けあうビチャッビチャッ、という音に混じってパンパンと責め音が部屋中に響き渡った。
「あん、あん、あん」


声を弾ませて聡美はシーツを握りしめ逝きそうになるのに耐える。
高まるにつれて鎖骨に連なる首筋が浮きたち、苦しみに歪む顔がいっそう康祐を勇猛にした。
この姿勢を維持しながら家族のためと言いつつ身体を開いてきた母の弥和を最後は寝取った。


今回はそれ以上に責めて離れられないようにしてやろうと頑張ったが肝心のところで息が上がった。
抱え込んでいた聡美の足を離して静かに重なった。
それと悟られないよう肘をつき肩を引き寄せて衝撃が逃げないようにする。


その姿勢で腰をくいっ、くいっと打ち振った。
「あっ、あっ、あん…あああ」
顎をせり上げ、しがみついてくる聡美。


連続して腰を躍らせると、
「あん、ああん、あああ、逝きそう…康祐さん、イク!」
足首を康祐の腰に絡ませながら聡美がひっ迫した声を放った。


「聡美、どうだ」
ここぞとばかりに立てつづけに打ち込んだ。
「わん、あん…もう・・もう・・イク、早く出して! 中にハヤク・・」


腰の疲労を忘れて猛烈にえぐりたて、奥を突きあげた。
「あああ、イクぅ…はあぁぁ、うっ」
昇りつめ、しがみつきながらも肢体を小躍りさせ恥骨を激しくしゃくり絶頂を伝えてくる聡美。


だが康祐の躍動もここまでだった。
ガス欠のポンコツ車のごとく最後はガクガクと動きが伴わなかった。 射精感が高まる前に心臓が持たなかった。
聡美の絶頂の痙攣が治まるのを待って身体を離し横になる。


天井を見ながら息を整えていると聡美が身体を寄せてきた。
右腕をグッと抱き寄せる。
「すごく・・よかった」


胸板を指でなぞりながら聡美が言った。
「でも・・、出してほしかった、これ」
聡美の手が滑り降りて先ほどまで彼女の芯部を蹂躙し形を未だ失っていない肉茎を愛おしそうに掴んだ。


「わたしとの約束、やっぱり無理なんでしょ?」
「そうじゃない」
「お母さんを裏切ることになるから?」


「そうじゃなくて、聡美ちゃんを本気で逝かそうとして欲が出て息が上がっちゃったんだ。次はちゃんと鍛えとく、気にしなくていいよ」
そう思いながらも今夜聡美の中に出せなかったことを悔やんだ。
この機会を逃せば、再び聡美の上に漢が乗るかもしれない。そうなると聡美はアラサー、しかもこの上なくモテる。 次にと娶わせることなど夢のまた夢となる。


息さえ上がらなかったら何度でも聡美の体内に熱い血潮を送り込み孕ませることだってできたかもしれないと思うと悔しさがこみ上げてきた。
「今夜はこの布団で一緒に寝てもいいの?」
ペニスから手を離した聡美が胸に顔を埋めてきた。


ふたりだけの夜に
康祐は冷えはじめた聡美の身体を引き寄せ強く抱きしめた。


老いらくの恋 ~画家の偽らざる想い~

 もう30分も前からその絵のギャラリートークを評論家の先生、つまり企画展担当学芸員が自慢げに説明し続けていた。
集まった観衆は実際の絵を見てくれてはいるが自身がその良さに惹きつけられるわけではない。
こうやって評論家の先生が批評してくれて初めて、それが良い絵だとか悪い絵だとか納得して帰るわけである。


矢口康祐は出来ることならその場を離れたかった。 が、説明を受けているその絵を描いたのが自分であっては身勝手な行動は許されない。
先生の説明とあって一番集団の前で聴いている康祐は終始しゃがんで聴いていて足がそろそろ痺れはじめたころになってやっと説明が終わりかけ、評論家の口調も一段落し、他の絵に移動するのかというころになって集団の後方がざわめいた。
観衆の一番後ろにいた幾人かが立ち上がって今来た人物のために道を開け、ざわめかれたことに呆然と今入り口に佇んでいる少女に、まるで亡霊でも見ているかのような視線を放っていた。


一瞬の沈黙の後その集団の中から「本物だ」「絵から抜け出したようだ」という声が飛んだ。
素人画家の矢口康祐が何年もかけてほぼ等身大に描いた絵のモデル聡美がそこにいた。


すると観衆の中から妙なヤジが飛んだ。
「本物のほうがきれいだ」
この一言で聡美の顔がサッと曇った。
観衆の邪魔にならないよう脇に控えていたこの会の広報担当者が慌てて駆け寄り来訪をねぎらった。
観衆が立ち去った後になって広報担当は気を利かせて聡美を絵の前に立たせ数枚の写真を、今後の広報活動に使うという名目で撮ったが終始聡美に笑顔は戻らなかった。


絵に描かれていたのは康祐が6年がかりで描いた聡美の24歳の頃の姿、それも自分でわざわざ頼み込み撮った写真をもとに人生で2番目に描いた油彩画。つまり今目の前の聡美の6年前の姿を額の中に納め出展してしていてその年数分違って見えるのも無理はなかった。
そういった表現を本人が一番好まないのを暗に知っていてこの会のある委員候補者が、よく言えば絵の出来が素晴らしいと、悪く言えばホンモノは絵ほどきれいじゃないよと観衆に向かって聞こえよがしに言ったものだ。


委員候補者の気持ちもわからぬではなかった。
みんなが良く集まる街の展示会場を兼ねる喫茶店に、初めて訪れた一組の客がいた。
展示してあったのはこの地区でも名をはせた人の絵だった。


来た客はしばらく熱心にその絵を見ていたが、帰り際になって絵の値段を聞いてきた。
売るとも売らないとも書かれていない絵、それをいきなり身なりもそれほどでもない人物が買おうとする。
店主はやんわりと絵の持ち主に電話をかけ値段交渉する傍ら、会の責任者にもこっそりと離れた場所で購入者が現れたことを告げ、正当な価格で売るべきか問うた。


その時が康祐と会の代表者助沢との初の出会いだった。
突然呼び出された助沢は当然購入してもらいたいがため購入者の機嫌を取るべく「絵に興味がおありなら描いてみられたらいかがですか?」とポツリと言った。


今回の展示会というのはそもそも、その一言がきっかけだった。
購入した絵を自慢げに部屋に掲げ誰彼なしに吹聴していた弥和は夜勤明けで疲れ果て足元に寝っころがる康祐に向かって一冊の本の開いて見せこう言った。
「あの小生意気な先生とやらの鼻っ柱をへし折ってやりたいと思わない? これ描いてみてよ」


絵を描くなどということは義務教育で多少習った程度で、何をどうして良いやらわからない康祐に今購入してきたばかりの絵に比べさらに高度な写真を突き付け 「これを描いて見ろ」 と言ってきたのである。
言い出したら聞かない弥和を黙らせるには眠さや辛さを我慢してひたすら努力の姿勢を示すしかなかった。
「どうせできないとわかったら諦めてくれる・・」


ほんの軽い気持ち・・・でもなかったが時間が許す限り昔を思い出し手を動かした。
幸いなことに苦学生時代、友人にイラストが上手い友達がいてしょっちゅう講釈を聞かされていたことも幸いした。
弥和の出した宿題はおよそ3ヶ月を要したが10号程度のスケッチブックに鉛筆1本で描いた絵が完成した。


出来上がった絵を画材屋さんに持ち込んで額を選び、その場で額装した。
たまたま来店した方がこれを見て絶賛した。
「まるで写真みたいに見えるけど、これ鉛筆で描かれてるんですか? どこに所属されてますか?」


自宅に持ち帰って来客があるたびに弥和は自慢したが、これで下地ができたとばかりに次の課題を出してきた。
それが聡美の幼いころの写真だった。
手のひらサイズの写真を10号大に拡大して描き、しかもそっくりに描くというのは相当難しい。


再び時間が許す限り絵と向き合う日々が続いた。
写真をそのまま描いただけでは臨場感が出ないから、写真に見合う光景を探して方々彷徨ったりもした。
半年近くかかってそれが完成すると絵を購入した喫茶に持ち込み、あの助沢の更に上の階級の先生と呼ばれる方に見せた。


それを見た件の先生からもっと大きくて、出来たら油彩を描かないかと誘われた。
描きさえすれば会で賞を取れるとまで言われその気になった。
聡美が学校を卒業し、都会にも慣れたある日の午後、公園の桜の木の下にたたずむ彼女を友人が撮ってくれた、そのポートレートをもとに油彩を描き始めた。


その写真の聡美はコートを着 美しい茶色く染めた髪をなびかせ弾けるような笑顔で写真に納まっており如何にも愛らしく康祐の印象に残り、バックの桜を止め、髪をなびかせるをいかすべく風をテーマに後方の光景を構成することにした。
故郷の高原に立つ聡美像 (聡美の風) を苦心惨憺5年がかりでようやく描いて展示会に出した。
康祐としてはこれまでと違って大きなキャンバスに描いたつもりだったが悲しいことに20号では隣に並ぶ100号に比べ見劣りした。


巡回展を終え帰ってきた作品を前にして助沢の更に上の階級の先生はこういった。
「とても評判は良かったです。 ただ作品が小さすぎて評価の伸びが今ひとつでした。 次回は100号とまではいかなくても隣に並べても見劣りしない程度の大きさで描いてほしいですね」
それをクリアーすべく頑張ったのが企画担当学芸員が講釈を述べた、その60号の絵だった。




康祐が聡美と初めて顔を合わせたのは聡美が10歳に満たないころだった。
英語塾に通い始めていた聡美を雨や雪が降る日は必ず塾へ送迎した。


出かけた先で体調が悪くなったり天候が悪くなると必ず聡美の方から声がかかるようになった。
なにか不都合なことが起こると母親の弥和を通じて連絡してくるようになった。
高校生になるとそれが頻繁になり、卒業して就職すると往復7時間要し手伝いや相談にはせ参じ、帰省の折は車で送迎した。


職場のアイドル的存在で雑誌モデルにもなった聡美はよくそれらの写真を送って寄越したが、それでも個人的な写真をも目一杯送ってよこした。
その中から絵の素材になるような写真を公募展に出展する絵を描くべく懸命にピックアップしている康祐に弥和は聡美の撮影会を行ってみてはどうかと提案してくれた。
その撮影会で康祐が心を籠め撮った写真を、ある写真と組み合わせてできた絵が「本物よりきれい」な、あの絵だったのである。


24歳の時に撮った写真を30歳を前にした本人と見比べ批評されたのが聡美にはやりきれなかったであろうし、康祐にすれば手の遅さ・未熟さが悔やまれた。
次の作品に掛かりたいと思って聡美にそれとなく頼んだが、素っ気ない返事が返ってくるばかりだったのだ。


絵は時として10円玉程度の部分を描くのに数日要するときもあるほど雰囲気を醸し出すのは難しい。
絵が好きというより聡美が好きでなければ到底この時間を我慢 (精神を集中させねばならず) しなければならない絵に向き合うことなど出来ない。
素っ気ない返事ばかりが帰ってくる年は結局何も描けず出展を諦めたが、帰省してくれた聡美にそれでもと暗に気持ちを伝え来期の協力をお願いもしてみた。


協力をお願いするとき、これまでのように目そらしながら話すようなまねはしなかったつもりだった。
真剣さを、聡美がいるから前に進めるんだということを伝えたつもりだった。
聡美は休みが終わって帰りのバスの中から撮りためた写真をいっぱい送ってくれていた。それが聡美から康祐への答えだった。


康祐と聡美は30歳以上年が離れている。
康祐は老いて聡美と最初に出会った頃の精悍さはもうない。
それが康祐の負い目だったが、聡美も同じことを展示会で言われ傷つき、それでようやく見た目の姿だけにモデルとしてだけに康祐が乞うてくれているんじゃないことに気が付き、しかもアラサーになっているのになお一層追い求めてくれていることに歓びを感じ始めてくれていた。


学生時代から聡美にはファンクラブがあった。
就職した先でも男性に付きまとわれ何度も連絡先を書いた名刺様のものを手渡され、時には人恋しくなりその中から思いついた人と付き合ったが一様に関係が進むと雲が流れるかのごとく疎遠になりはじめ、淋しさに耐えきれなくなり聡美から別れを告げていた。


その点康祐は違った。
母が体調不良になり精神を病んで一時は廃人とまで言われた折にも必ずそばにいて見放した家族に変わってサポートし続けてくれた。
それがもう20年以上にもなる。


故郷に帰ってくれば聡美とは親子のように接触していた。
それが功を奏したのか今度こそと思うこの展示会 (事前に入賞の知らせは受けていた) で体調不良の母弥和に変わって聡美がパートナーとなって会場にに足を運んでくれていた。
「悪いな聡美ちゃん、じいさんのお守までさせて」


遠慮がちにいう康祐に聡美は小首をかしげた。
「どうして?」
「どうしてって・・・」


弥和を看病し家事を手伝ったり一緒に買い物に出かけたりしている間に女房ともうまくいかず離婚し、子供たちも独立 天涯孤独な老人になってしまっていたからだが…
「今度こそ一緒に歩きたいんです。だってこの会場で一番の作品を描いた作家さんでしょう?その絵のモデルがわたしだからうんと自慢しなくちゃね」
前回この会場に来たときとは打って変わって訥弁だった。母の弥和に似て弁が立つようだ。


「おいおい、よさんか大声で・・・」
苦笑いしながらも悪い気はしない。 そしてその評論家の先生曰く
「ぜひ、脱がせてみたいほど服の上からでもよくわかる豊満さを描ききってますね」
人物画はこうでなくちゃいけないとまで言わしめるほどの作品に仕上がっていたのだ。


前回の絵の批評にあったように、聡美と関係が持てたらと瞬間思い、自分を叱責した。


「こちらで用事があったら遠慮なく済ませてくれてもいいんだよ」
「わかった、何かあったら連絡くれない?」
「うん、メールならできるんだがベル番がな・・・」


前回気まずくなった折に登録情報をすべて削除し、付き合いを諦めていた。
「今鳴らせばいい?」
聡美はスマホを取り出し康祐のガラケーを鳴らしてくれた。


「ありがとう、今度こそ大事に登録しとくよ。私もちょっと見たら残念だが急いで帰らないんだ、残して来た子らが心配でな。飛行機使えば夕方には帰り着く、聡美ちゃんも気を付けて帰るんだよ」
この時の聡美は明るく手を振ると展示室を出て行った。




2月末になって遅い冬休みを利用して聡美は帰ってきた。
駅に迎えに康祐だけが行った。
母の弥和は体調がすぐれず自宅で娘の帰りを待つと言った。


帰省してどこかに友達と出かける際だけ聡美を助手席に乗せて走るだけの車、それが今日は最初から聡美だけが乗ってくれていた。
自宅までの僅かの間、聡美と久しぶりに短い会話を交わすことができた。
康祐の心は浮き立った。交差点で信号待ちの間を惜しんで聡美の横顔をしっかり目に止めた。気が付いた聡美もちゃんと見返してくれた。ただそれだけで心躍るほどうれしかった。


その夜はいつものように3人揃って夕食を済ませ寝た。
帰省したとき聡美はいつも母親とひとつの大きなベッドで寝る。
自身の稼ぎだけでは粗末な寝具しか買えず、実家に帰ったとき使うことができるクイーンサイズのベッドが大のお気に入りなのだ。


翌朝、少し遅れて目覚めた聡美は軽い朝食をとると出かける準備を始めた。
いつもなら帰省の折は休み中の計画を母親に打ち明け、その計画に沿って康祐はタクシー代わりに送迎していたが、今回は聡美が送迎を直接頼んできた。
行き場所を聞くと曖昧な返事が返ってきた。時間も場所も雰囲気で適当に告げているとすぐに分かった。


「今回の休みは友達との約束が取れなかったんだ」
それとなく聞いた康祐に聡美は付き合っていた人と別れたいきさつをいきなり話し出した。
「誕生日に合わせてどこかにって前から話してたのに、あと少しで誕生日だからどうするか聞いたら忘れてたって・・・」


唇をかみしめながらつと顔が窓の外に向いた。
「そうか、聡美ちゃんのこと真剣に考えてくれてなかったんだ」
学生時代から大勢の男に言い寄られてきた聡美にとって、約束をすっぽかされたことが相当ショックだったようでアラサーになったことの悔しさがまたぶり返し愚痴ったようだった。


母親にはその男とはずいぶん前に別れたと言いながら、隠れて付き合い続け半同棲になった今頃になって男から距離を取られ始め自尊心の強い聡美の方から別れを切り出し、気持ちの持っていき場所が無くなり吹っ切れたくて帰ってきたと言った。
描き続けている絵はちょうど聡美の太腿の部分、同棲と聞いて康祐は心穏やかではおれず、つい助手席の聡美の足に目をやった。
ミニのフレアスカートの裾から透き通るような太腿とその隙間が見えた。


事故を起こさないよう細心の注意を払いながらも視線を聡美の豊かな胸元と太腿に走らせてしまっていた。
自暴自棄になっている。そう思った康祐は車をこの時期デート目的のカップルでもない限り立ち入らない海岸線にある公園目指して走らせた。
公園の入り口に差し掛かり周囲に車がいなくなると聡美はそっと運転席の康祐に手を伸ばしてきた。


その指先を康祐の手が捉え引き寄せた。
「聡美ちゃんだけを来る日も来る日も見続け頑張ってきたんだ」
「うん、わかってた。ごめんなさい」


もう別れた男のことは忘れてくれるんだねと聞くと聡美はクスッとわらってこう聞いてきた。
「気になる? 妬いてくれてたんだ」
「とられたと思っただけで頭が混乱して思うように描けなくなるんだ」


康祐は聡美に懇願した。
「それじゃ今後は素直に白状してくれるんだ」
聡美が嬉しそうに運転中の康祐に寄りかかってきた。




車は岬の先端にある公園まで行き着かなかった。
康祐はガードレールにかろうじてぶつからないようハンドルをさばき車を止め聡美を受け止め唇を奪った。
奪いながらも懸命に右手を伸ばし助手席の座席シートを後ろに倒し聡美の上にのしかかった。


聡美の舌を絡め取りつつ右手を今度は聡美の胸に這わせブラウスのボタンを外しにかかったが場所がわからず一瞬唇が離れた。
その康祐の唇を聡美が追って舌を挿し込んできてくれた。
「絶対離れないと言って、お願いだから」


聡美は積極的だった。
一時期は同棲し頻繁に男と行為を繰り返したであろう聡美。いくら美人と言っても同棲してしまえばあとはズルズルと男の言いなりになって言われるまま寝てくれる聡美。それに飽きた男が恐らく別の女を作って聡美を放置し始めたんだろうとわかった。
聡美は巧みな指使いで康祐のズボンのジッパーを引き下ろし元気になり始めた愚息を取り出し握ってくる。


もはや悠長にブラウスのボタンを外す余裕などなかった。
指先にまとわりつくスカートをどかしながら太ももの付け根に押し進もうとすると足裏で向う脛を擦り上げられた。
聡美の手の中で愚息が急激に勢いを増すのがわかった。危うく前戯なしで挿し込もうと図った下品さを恥じた。


せっかく相手から飛び込んできてくれたチャンスを逃さないようにと慎重に唇を下へと下ろしていく。
顎から首筋へ。更に肩から二の腕へと唇を押し付ける。
「あっ・・・そこ、いやっ」


腕をあげさせ、ノースリーブの腋の下にキスをすると馥郁たる汗の臭いが鼻腔から忍び込んできた。
聡美は数ヶ月前から脱毛サロンに通ってレーザー治療を受けていた。
ツルツルになった腋窩を舐めながら乳房を愛撫した。いつぞや評論家が言った服の上からでもわかるたわわさを直に味わった。


「うんっ・・・あっ・・やっ、あん」
腋窩への愛撫で感じたのか聡美はビクンビクンと肢体を震わせる。
康祐は面倒なボタン外しを途中でやめ、ブラウスの下から手を滑り込ませ、ブラジャーを潜り抜け直に乳房を掴んだ。


すべすべした感触を味わいながらふくらみの量感を確かめる。
描くため幾度も想像し、耐え切れなくなって自分で処理していた。その空想以上の豊かさだった。
服を半分脱がせた状態で乳房と乳首を心行くまで責め、徐々に聡美の上で体勢を入れ替えながらズボンとトランクスを脱ぎ聡美に愚息を与え自身はスカートを捲りあげパンティーを脇にどかしながら隙間に鼻づらを押し込んで太腿を開かせた。


鼻の頭に聡美の潤みが付着し甘酸っぱい芳香を放った。
鼻の先端が丁度窪みにめり込む位置に顔を据えると舌先が陰核に程よく触れる。
康祐は膨らみ始めた陰核の周囲を丹念に嬲った。


その間にも鼻先を使って窪みを何度も突いて先端に付着する愛液を嗅いだ。
嗅ぐたびに聡美が含んでくれた愚息が勢いを増すのがわかった。
すっかり陰核をむき出しにすると舌と鼻を使って陰唇を割った。


何度も舌を上下させるうちに聡美の恥骨がビクンビクンと扇動しはじめかわいらしい喘ぎ声が漏れ始めた。
ふたりの吐く息で車の窓ガラスは完全に曇って外は見えなくなっていた。
康祐はそれを確認すると聡美の尻からパンティーを脱ぎ取って運転席に丁寧に置き彼女の両足を抱えると深々と秘部に顔を埋めた。


何度も何度も秘部を責め乳首を指で弾き甘噛みし聡美を逝かせようと試みた。
150センチにも満たない背丈の聡美のたわわな乳房が躍っている。
40キロにならないよう食事制限しジムに通って体型の維持に気を使ってるというが必要なところにはちゃんと肉がついて、それが生身の女の色気を醸し出している。


「恥ずかしいからあまりじろじろ見ないで」
聡美が脱がせたばかりの服を使って身体を隠し始めた。
「そんなことはないよ、この状態が描きたくなってきてたんだ」


「ヌードは絶対嫌だからね」
「わかってる。自分の女房のヌードを描いて売るほど落ちぶれちゃいないつもりだ」
この言葉を聞いた聡美の目が潤んだ。


「それって変じゃない? 普通こんな時に言う?」
「聡美ちゃんの気持ちを確認しないうちはこんなじいさんが滅多なことを言えないよ」
「本気にしてもいいの? 気が変わったって後で言わない?」


「絶対言うもんか。体力が擦り切れるまで愛し続けるに決まってる。今周囲のみんなに自慢したくて仕方がないんだ」
半裸の聡美の脇に康祐は身体を寄せ愛撫し続けた。
たわわな乳房は静脈が透けるほどに張りつめ乳暈から乳首がツンと上を向いて康祐の愛撫を待っていてくれる。


このピンクに色づく乳首についつい引き寄せられ唇を這わせ舌先で転がした。空いている乳房を手のひらで包み揉みしだくと滑るような感触が伝わった。精力を全て吸い取られるような気がした。
「あっ・・・ぁあああぁぁ・・あん、恥ずかしい・・・」
快美の声を漏らす聡美を、恥ずかしがって手で顔を隠す仕草をする聡美をこれほど愛おしいと思ったことはこれまでなかった。


乳首を口から吐き出すとべとべとに濡れた乳暈と乳首がぷるんと躍る。
下半身へと至る曲線をなぞり、再び片足を持ち上げて膝が腹につかんばかりに押し付け広げ、秘肉に顔を埋めた。
「だめっ、誰かに見られたら・・・」


思わず顔をあげ周囲を見回す聡美、だが窓は先ほど以上に曇って一寸先も見えなくなっていた。
「見えるわけないよ私の頭でちゃんと隠してる。せめてのこの機会に自分だけのためにある大切な場所を脳裏に焼き付けておきたいんだ」
心からの声だった。


わずかにチーズ臭をただよわせた女の苑は、ぷっくりとした肉ビラがよじれるようにし内部を護っていた。
再び秘肉の合わせ目に舌を走らせると、ゆっくり広がって内部のピンクに色づいた肉襞をのぞかせてくれる。
許された時間、遮二無二しゃぶった。


「あああん、いい・・・そこ・・・もっと」
すっかり上を向いて勃ってしまったクリを舌先でつつくと太腿を突っ張らせ下腹部をせり上げてくる。
「うあっ、うあっ、ああ、やっ」


腰があさましく横揺れする。
舐めても舐めてもすくいきれない愛液が尻の方へと滴り落ちた。
「あああん、入れて・・お願い・・」


聡美は康祐に押さえ込まれ身動きできない状況の中で哀願してきた。
康祐は聡美の要求に従って上体を入れ替え聡美の潤んだ秘部に愚息を近づけてみた。
聡美の秘部を散々見せつけられ興奮の極に達し、先走りしていながらも挿入可能な硬度が既に失われていた。


「出来ちゃった婚にしたかったけど、久しぶりにきれい過ぎる聡美ちゃん見たら調子が狂っちゃったみたいだ」
聡美は悔やんだ。最初に口に含んだ時には十分すぎるほど怒張し欲望を募らせてくれた。
それがいざ子作りの胤をと思うと緊張しすぎて・・残念だが聡美にもそれは理解できた。待たせた年数が長すぎたんだとその日は諦めた。