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官能小説『蛇の毒』 第3章 雷雨の中

益荒男様 作

官能小説『蛇の毒』

この小説はShyrock様のご許可を頂き掲載しています。

何度か雷鳴が轟いた 翌日、朝食が終わると靖子が栄治の隠れ家に行きたいと言い出した。昨日までは馬
鹿にして見にも来なかったので栄治が驚いた。
 「ねえ、あんたの小屋に登ってみたい。」
 「いいよ。」
 栄治が梯子の下まで靖子を案内した。靖子は梯子になかなか上れなかった。仕方な
いので栄治が下から尻を押し上げる。その手がお尻の間に入り靖子がキャーキャー騒
いだ。
 「エッチー。」
 「上がれないんだから、仕方ないだろう。」
 「嘘。わざと触ったんでしょう。」
 まるで 中 学 生 か高校生だな、と栄治は思った。これまで男を知らず、こう言う戯れ
すら経験したことのない姉。兄弟でのこうした戯れは二人きりだからこそ出来ること。
親は勿論、世界中の誰にも知られてはいけない二人だけの秘密。その秘密を共有した
ことが靖子を必要以上にはしゃがせているようだった。
 「ねえ、ここ渡るの。」
 上に登っては見たものの、横に掛けられた丸太の高さに靖子が後込みした。一応手
摺り代わりの細い丸太が横に一本添えられているのだが、先に行くほど細くなってい
るので怖さが先に立って足が進まないらしい。
 「今行くから待って。」
 栄治が梯子を登って横木に辿り着いた。
 「押さえてて上げるから、さ、行ってごらん。」
 「え、二人で乗って折れない。」
 「大丈夫だよ。これだけ太ければ五人でぶらさがっても折れないから。」
 「じゃあ、行ってみる。離しちゃ嫌よ。」
 片手で手摺りを掴み、空いた方の手を姉の胴に回しながら栄治がゆっくりと進み始
める。木が揺れるたびに靖子が悲鳴を上げた。
 「ほら、もう少し。下を見ないで。」
 靖子がようやく隠れ家に辿り着いたが、床の隙間から下が見えるので這い蹲って中
に転がり込んだ。
 「やだ、こんな高いとこによく作ったわねえ。」
 「でも、気持ちいいだろう。」
 「床の隙間が無ければね。」
 「この隙間が涼しいんだよ。」
 話している内に辺りがスッと暗くなった。栄治が横から顔を出して空を見上げた。
 「うぁ、空、真っ黒だ。夕立かなあ。」
 「え、雷。」
 靖子が栄治の手に縋り付いた。靖子は大の雷嫌いなのである。
 「台風でも来てるのかなあ。」
 そう言っているうちに一瞬辺りが白くなった。
 「キャア。」
 靖子が栄治にしがみつく。
 「一、二、三・・・」
 栄治が十二まで数えたところで雷鳴が轟いた。
 「だから嫌だって言ってるのにぃ。」
 栄治が頭の中で計算した。
 「四キロぐらいか。結構近いね。」
 「ね、家に戻ろう。」
 「大丈夫だって。ここに落ちやしないし、落ちたところで中には入ってこない。」
 「入ってこないって、何が。」
 「雷の電気だよ。電気は外側を通るだけなんだ。」
 「そんなこと言って、もし木に落ちたら。」
 「大丈夫。ここは谷間だから。」
 「キャッ。」
 二度目の稲光が走った。今度は三つ数える前に金属的な音が鳴り響いた。
 「お、近くなった。」
 「やだぁ、もう。」
 靖子はますます強く栄治にしがみつく。栄治が姉の背中を何度も撫でた。
 「降ってきた。」
 屋根の杉皮に大粒の雨が当たる。その音がどんどん大きくなってきた。
 「見て、見て。雹だよ。雹が降ってる。」
 無数の白い筋がカーテンのように小屋の周りを包んだ。雹が岩に当たって砕けるピ
シッ、ピシッと言う音が耳を裂く。稲光がしたと思った瞬間、同時に金属音が響き、
辺りが青く輝いたと思った直後、目の前が真っ赤になった。
 「やだあ、死んじゃう。」
 ガタガタ震える姉の肩をしっかり抱きながら栄治が表を窺う。どうやら家の方に雷
が落ちたらしい。その後も何度か雷鳴が轟いたが、稲光と轟音の間隔が少しずつ長く
なって行った。その代わり、大粒の雨が前が見えないほどの強さで降り始めた。下の
小川の水嵩が見る見るうちに上がり、さっき降った雹が水面を覆うように流れてくる。
 「ほら、きれいだよ。」
 「何が。」
 「下、見てご覧。」
 靖子が栄治から離れずに首だけ伸ばして下を覗き込んだ。
 「ほんと、きれい。」
 雹は一センチ以上ありそうだった。それが水嵩を増した水面を埋め尽くして流れて
くる。普段は一メートルも無い川幅が倍以上に膨らんでいた。
 「ほら、雷は行っちゃったよ。」
 「うん。」
 それでも靖子は栄治から離れようとはしなかった。
 「ねえ、誰も来ないよね。」
 靖子が栄治の手を取って胸の上に置いた。
 「こんな雨の中、誰も来ないよ。」
 「ここ。ね。」
 靖子が栄治の手をTシャツの中に引き入れた。両手で包むと靖子が自分でTシャツ
を脱ぎ捨てた。
 「どう、大きくなった。」
 「そんな、昨日の今日で変わる訳ないよ。」
 「そっか。でもいい気持ち。」
 栄治が顔を寄せて右の乳首を口に含む。その間も左手は動き続けている。やがて靖
子が両脚を擦り合わせ始めた。栄治が顔を上げた。
 「下も吸う。」
 「うん。」
 栄治が靖子の短パンと下着を一気に脱がせた。肩の上に靖子の両脚を載せて尻を浮
かせ、目の前に来たところに口を強く押し当てた。相変わらず外は激しい雨で小川の
水が轟々と音を立てて流れ下っている。
 「むぅ。」
 靖子の体に力がこもった。溢れる程の潤いを舌の先ですくった栄治が厚ぼったい唇
を口一杯に頬張った。
 「いい、すごくいい。」
 靖子の足が栄治の首に絡み付く。すぐに乳首より大きな突起が舌の先に触れた。
 「あ、そこ。凄い・・・」
 それは小振りの銀杏を思わせた。ツルッとした感触がそっくりだった。
 暫くして栄治の舌が入り口を探り当てた。そこは思ったより小さい。まだ未経験の
姉には膜があると思ったのだが、舌で探った限りでは分からない。殆ど抵抗無くかな
り奥まで舌を入れることが出来た。
 「何か違う。」
 靖子が呟いた。
 「そこ、違う。」
 靖子にも栄治が舌を差し込んだのが分かったらしい。咽の奥から糸を引くような呻
きが漏れ始めた。
 「素敵だった。」
 ようやく栄治の肩から足を下ろした靖子が胸で息をしている。
 「栄治も吸って上げようか。」
 「うん、それもいいけど。」
 靖子が栄治の目をジッと見つめた。
 「それ、ちょっと、まずいわよ。」
 靖子にも栄治の考えが分かったようだ。
 「姉貴、まだしたことないの。」
 「うん。そう言う栄治は。」
 「とっく。」
 「やだ、誰としたの。」
 「友達の姉貴と。」
 「その人、幾つ。」
 「姉さんと同い年。」
 「ふうん。私と同い年ねえ。」
 靖子が黙り込んだ。二十五にもなって未経験と言う事実が靖子の中で既に重荷にな
っている。何も急いで捨てることはないと言われても、周りがどんどん経験して女に
なり、去年は高校の同級生が大きなお腹でクラス会に来た。みんな自分とは違った余
裕のようなものを持ち合わせていた。
 早く捨てたい。大学時代はその思いが切実だった。コンパの後でさり気なく消えて
行くカップルを見送りながら、きっとこれからホテルにでも行くんだろうなあと内心
羨ましかった。それでも、男の子に声を掛けられるとどうしても後込みしてしまうの
である。手さえ握られたことがない。キスもしたことない。靖子には男との触れ合い
は全て未知の世界だった。
 改めて栄治の顔を見た靖子の心の中に何とも言えない嫉妬の気持ちがむらむらと沸
き上がって来た。ひょんなことから突然親密な関係になってしまった弟の栄治。その
栄治が『とっく』だと言う。自分が未経験と言うことが引け目に思われて仕方なかっ
た。
 「ねえ、その時のこと、教えて。」
 「え、話すの。」
 「うん。どう言う切欠でそうなるのか、知りたいの。」
 「うーん、それがさ、ちょっと普通じゃなかったんだ。」
 「どんな風に。」
 栄治が暫く考えてから口を開いた。



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愛と官能の美学
舌が入り口を探り当てた image
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