元ヤン介護士の知佳のブログ

当ブログは創作小説及び実話集がメインとなっています。

官能小説『秘愛館“睡蓮亭”』 第10話 恋歌様作

天蓋付きの檜風呂  庭は昨日、上から見たとおり変な造りだった。石も木もいいものを使っているのだ
が、正統的な日本庭園とは大分違う。まるで森の中に入ったかのように周りが見渡せ
ないのである。と言って実際の森のような閉塞感はない。光も空気もすんなりと流れ
てくる。もし見渡せないのを目的として設計されたのなら逆に見事なものであろう。
 十五分も歩かないうちにその答えが判ったような気がした。砂利道の傍らの木の陰
から人の気配がしたのである。つい宏美は何の気もなくそちらを見てしまう。話し声
が聞こえるような距離に全裸の男女三人がいた。
 二人の男が裸のまま肩を組み並んで立っている。その腰の辺りに全裸の女がしゃが
んで顔を寄せていた。何をしているのかもここからはっきり見える。二人の男の二本
の肉棒を丹念にフェラチオしているのだ。思わず、宏美は側の岩の陰に隠れた。
 息まで潜めた宏美の視線の先で女は一生懸命に肉棒をしゃぶっている。二人の男は
二十才位で顔も背格好も驚くほど似ていた。双子なのだろうか。気持ちが良いのだろ
う。二人ともうっとりとしている。やがて、その一人が女の髪をなぜながら言った。
「もういいよ。千春。おかげで僕も兄さんもびんびんだ。ご褒美をあげるよ」


 女は口を離し、にこっと笑った。意外にあどけない表情になる。会話からすると妹
であろうか。
「で、今度はどうされたい?」
「うんとね、今度はちい兄ちゃんが前をして、兄ちゃんはう・し・ろ」
 はっきりとした返事に二人の男が声をそろえて笑った。
「馬鹿だな。それじゃさっきの兄さんのと混ざるじゃないか。子供ができてもどっち
の子か判らなくなるぞ」
「いいのよ。どっちでも――ううん、どっちとも欲しいんだから」
「二人もかい?そして今度はその子とも姦るんだろう。ほんとに淫乱な奴だ」
「いーーじゃないよぉ。だからわざわざ濃いい朝に姦ってんだからぁ」
 もうこれくらいじゃ驚かないぞと思いつつも宏美は息を呑んで見つめる。今度は兄
妹で、妊娠を狙っているらしい。一体、本当に出来たらどうする気とこっちが心配し
てしまう。
 ちい兄ちゃんと呼ばれた男が仰向けに横になった。成幸ほどの大きさではないが、
いかにも固そうな肉棒が垂直に立ちあがる。女がその上にそっと乗った。肉棒を秘裂
にあてがい、小さくうめきながら徐々に腰を下ろす。もう一人がその背後にまわって
たわわな胸をゆっくりともみしだいた。
「・・う・・ううんん」
 ようやく全部入ったらしい。目をつむってゆっくり腰を揺らす女を下から男が抱き
寄せた。前倒しに裸体がくずれ挿入された肉棒と愛液をあふれさせている秘襞、そし
て菊のような肛門が後ろから見て剥き出しになった。背後の男がかがんでそこに口を
寄せる。
「いやん・・なめちゃぁ・・」
 男の舌が肛門をなぞった。嬉しそうな声を女が上げ、抱きしめられたまま軽くのけ
ぞる。下の男がゆっくり腰を突き上げ始めた。さらに女の声が大きくなる。
「よしこれだけ湿ればいいだろう」
「ゆっくりしてやれよ。兄さん。千春のお尻はまだちっちゃいから」
 背後の兄が弟と同じサイズの肉棒を妹の肛門に添えた。アナルセックスを初めて見
る宏美は目を大きく見開いて見つめてしまう。話には良く聞くけれどあんなものが本
当にあんな小さな穴に入るのだろうか?
 背後の男は結構、乱暴に肉棒を挿入した。明らかに痛みによる悲鳴が大きく響く。
それに構わず、上下で男達が息をそろえてピストン運動を開始した。
「ひいいいぃぃっ!いやぁぁぁ、もっとゆっくりぃぃ・・中でごりごりあたっている
うぅぅ・・」
 女は恥ずかしいくらいあからさまに叫んだ。しかし明らかに痛み以上の快感にうち
震えているのが宏美にも判る。悲鳴をしのぐあえぎが薄い霧を長く振るわせた。
 宏美はその場を離れた。いたたまれなくなったと言うより覗き見に罪悪感を感じた
からである。昨日の霧子姉弟もそうだが、近親愛でもああも堂々とやられるとやまし
さを感じること自体が悪いもののように思えてしまう。
 それからしばらく早足で歩いたが、やがて昨日の露天風呂の側へ出てしまった。
ちょうど天蓋付きの檜風呂が良く見渡せる場所で、やっぱりというか予想通りにそこ
には一組のカップルが真っ最中であった。
(やれやれこんな朝早くからご熱心なこと)
 自分の日常を思いっきり棚にあげて宏美は思った。今度は女が座り、その股間に男
がむしゃぶりついている。女のほうは最近多いいガングロとやらで、髪は脱色して
メッシュになっているし、肌は黒人の一歩手前まで焼いている。剥き出しになった小
ぶりの胸やまだ子供っぽい腰に、水着などによる焼き残った跡が一切ないのが見事な
ほどであった。男の方は顔をうずめているため良く判らないが、ややたるんだ太目の
体つきから言って中年だろうか。
(じゃ、父娘かしら。兄妹にしてはちょっと変よね)
「ぁぁぁああああ・・いいぃぃ。パパぁ、もっとなめなめしてぇぇ・・」
 男のクンニがいいのだろう。女は押さえようとしても押さえきれない可愛いあえぎ
声を上げていた。その声だけ聞くと成幸と同じ年頃ではないかとも思える。それ以上
見ているとまた覗きになってしまうので、宏美はそっと離れようと後づさった。その
時――一瞬、足が止まった。
「ねえ・・もういぃいでしょう、ヒロミにちょうだぁいいぃ」
 どきりとして思わず視線を再度向ける。自分の名を呼ばれたかと思ったのである。
考えてみればヒロミなどありふれた名前でどこで会ってもおかしくないのだが、この
場所が場所だけに誰何されたかのように動揺してしまったのだ。そして――
「宏美様と同じ字の同じ名前ですのよ。あのお嬢様は」
 耳元で囁くように言われて宏美は飛び上がった。反射的に誰かに口を押さえられた
ので悲鳴が漏れなかったのがせめてもの幸運である。慌てて横を見ると浴衣を着た上
品そうな美人――当旅館の女将の菊乃がにこやかに微笑んで立っていた。なんのかん
の言ってもこんな側に近寄られたのが判らなかったくらい熱中して覗いていたので
あった。





これまでの Shyrock様 投稿作品一覧

お読みになられたご感想をこちらの掲示板にお寄せください。


愛と官能の美学
秘愛館 愛と官能の美学 image







New arrival site

|Kaede's Room
Kaede
Kaede image
画像はクリックしていただくと拡大します。
この画像はブログ内「Kaedeのお尻好き?」に使われていたものです。
×

非ログインユーザーとして返信する